冒頭より、中小企業の業況が益々悪化しているという現況報告を伺ったせいか、終始物苦しい交換会となった。
景気低迷時の打開策と言えば人件費を始めとした経費の縮減・見直しが誰しも頭に浮かぶ。
嘗ては、この代表的な策が何故功を奏したかと言えば・・景気回復という未来像が具現化できたからである。
然しながら、現在はこの景気回復という未来像が全くない。中には楽観的に構える人もいるが、正直甘くない。
いつかは受注量が増えるだろう・・・元に戻るだろう・・・と思いたい気持ちは理解できないでもないが、現実にはそうなる根拠が浮かばない。
話題の中で事業改善計画書の策定があがったが、希望的観測を度外視(要するに作文をせずに・・)し、ありのままの姿をもって記述しようとしたら、多くの中小企業は、計画書を書くことができないのが現実だろう。計画書が書けない・・・即ち、資金が回らないということだ。
製造業だけでなく、流通、小売、飲食、建設など業種を問わず落ち込んでいるという。
長年携わった本業からの鞍替えは、生易しいものではない。
金融機関のトップですら特効薬が浮かばないのが現状なのである。
今秋、日本経済「余命3年」(PHP社)を読ませていただいたが、本当にこれからの日本に明るい未来はあるのか。心配である。
興味のある方は、一度読んでみては如何だろう。