税理士になって現在まで、数多くの相続税の申告手続きに携わってきました。
そして現在、また一つ複雑な相続税の申告に取りかかっています。
そこで、今日は、「相続税の手続きに際して」というテーマで書いてみようと思う。
ご存じの通り、相続開始時(被相続人の死亡日)において被相続人が所有(保有)していた財産(相続財産)の価値(評価額)が相続税の計算の基礎となります。
それでは一体どのようなものが相続財産には当てはまるのか・・・・。
相続財産には、どなたも御存じの土地や家屋、現金預金のほかに有価証券や生命保険金、建物更生保険に動産・・・と様々なものが含まれます。
中には定期金に関する権利や生命保険契約に関する権利、借地権、無体財産権など普段聞きなれない財産もあります。
また門や塀、庭園、書画骨董・・といったものも、財産に含まれます。
相続税の申告手続きの第一歩は、被相続人、相続関係者の情報を収集するとともに、被相続人が所有していた財産にかかる情報を収集することから始まります。
そして、集めた情報を基に相続財産の特定を行うことになります。
※なお、現行の相続税法では、特定した相続財産の合計価値(相続税評価額)が、基礎控除以下(5,000万円+1,000万円×相続人の数)の場合には、相続税はかかりません。この場合、相続税の申告書の提出も必要ありません。
相続財産の特定にあたり、厄介なのが実は「現金預貯金」なのです・・・・・(つづく)