12/15/2010

引き続き悪化・・・

恒例となっている某金融機関の役員との意見交換会。

冒頭より、中小企業の業況が益々悪化しているという現況報告を伺ったせいか、終始物苦しい交換会となった。


景気低迷時の打開策と言えば人件費を始めとした経費の縮減・見直しが誰しも頭に浮かぶ。

嘗ては、この代表的な策が何故功を奏したかと言えば・・景気回復という未来像が具現化できたからである。

然しながら、現在はこの景気回復という未来像が全くない。中には楽観的に構える人もいるが、正直甘くない。

いつかは受注量が増えるだろう・・・元に戻るだろう・・・と思いたい気持ちは理解できないでもないが、現実にはそうなる根拠が浮かばない。


話題の中で事業改善計画書の策定があがったが、希望的観測を度外視(要するに作文をせずに・・)し、ありのままの姿をもって記述しようとしたら、多くの中小企業は、計画書を書くことができないのが現実だろう。計画書が書けない・・・即ち、資金が回らないということだ。

製造業だけでなく、流通、小売、飲食、建設など業種を問わず落ち込んでいるという。

長年携わった本業からの鞍替えは、生易しいものではない。

金融機関のトップですら特効薬が浮かばないのが現状なのである。

今秋、日本経済「余命3年」(PHP社)を読ませていただいたが、本当にこれからの日本に明るい未来はあるのか。心配である。

興味のある方は、一度読んでみては如何だろう。

12/14/2010

大増税時代・・・


新聞の一面・・・・

法人税5%カットの横で相続税の基礎控除縮減の文字が躍っている。

予てから予想されていたとはいえ、相続税の基礎控除額縮減は、来年以降に大きな影響を及ぼすだろう。

例えば、相続人が配偶者に実子が2名の場合、現行の税制では5,000万円+1,000万円×相続人の数(3名)=8,000万円が基礎控除である。基礎控除とは、言い換えれば非課税枠。

これが、改正によって、3,000万円+600万円×相続人の数(3名)=4,800万円となるのである。

この基礎控除額の縮減により、今までは相続税の影響のなかった方でも申告・納税を余儀なくされる場合が出てくる。

当然、沢山の財産を保有している方にとっては、かなりの額の増税となる。

上記の例示で言えば、現行と改正後では3,200万円の差が生じてしまう。

税率が40%にはまる場合、単純に3,200万円×40%=1,280万円も増えることになる。(配偶者控除等は割愛した場合であるが・・・)

相続税の累進税率も最高税率が現行の50%から55%に引き上げられたことも、持っている方にとっては頭が痛い。

平成23年1月1日施行か平成24年1月1日施行かは、定かではないが・・・いずれにしても、ある意味、お亡くなりになる日次第でこうも違ってくると、言葉では言えませんが・・・・よからぬ考えが頭を過る人もいるのではないでしょうか。

来年からは、子供手当の関係から中学生までのお子様を所得税法上は扶養に数えることが出来なくなります。ということは、給与から天引きされる所得税が増えることとなり、その結果、手取り額が少なくなります。

年収の多いサラリーマン(給与所得者)にとっても、給与所得控除の上限設定によって増税となります。

いやはや、まさに大増税時代。

冒頭に法人税5%カットと書きましたが、法人税を納めることが出来るほど利益を出している法人がどれほどあるのだろうか?中小企業経営者から疑問の声が聞こえてくる。


国民の不満が一気に募る税制改正となりそうです。

(法人税)慰安旅行

従業員レクリエーション旅行の場合は、その旅行によって従業員に供与する経済的利益の額が少額の現物給与は強いて課税しないという少額不追及の趣旨を逸脱しないものであると認められ、かつ、その旅行が次のいずれの要件も満たすものであるときは、原則として、その旅行の費用を旅行に参加した人の給与...