11/23/2009

良い経験が糧となり・・


銀行員時代、それは怖ろしい上司がおられました。
当時、新規開拓融資が最重要テーマに掲げられていて、毎月3件の新規開拓融資がノルマでありました。
単純な新規口座取引を獲得するにでも体力を使うところにきて、融資も売ってこい・・・というのですから想像を絶します。

当時6名の営業がおりました。各人「新規開拓カード」なるものを作り、毎月初めに一同介しての「月初検討」会議です。
月初検討会議では、今月に行う新規開拓融資先3件を各人がその上司に報告することから始まります。
この時点では、月末に融資実行ができるかどうか、なんの当てもありません。
その場は、今月実行可能とする3件を挙げざるを得ない雰囲気にあり、一度も訪問したことのない先を取り敢えず見込みとして報告するしかないのです。
「今月は、出来そうにありません・・」と言ったならば・・・・(涙)・・決して言えないのです。
そのため、会議はいつもお通夜状態です。

月の半ばには、「中間検討」会議が開かれます。「新規開拓カード」は、見込み客ごとに1枚づつ作成し、訪問した時の状況等を書き入れ、訪問した先のカードを毎日上司に提出します。
正直、幾度となく、「新規開拓カード」には、訪問してもいない融資見込み先にあたかも訪問して面談したように作文し、上司に提出・・・・。
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○月×日 15:00 社長と面談。新規融資の提案をしたところ、感触良し。次回面談時に決算書取入れ可能・・・
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中間検討会議では、実は訪問していません・・なんて当然言えず、心とは裏腹に、とにかく口からは「今月、融資実行します。」と勝手に出てしまいます。

中間検討終了からが、地獄です。残り10日前後で、口座取引もない見込み客に訪問し、新規融資の実行まで漕ぎ着かなければなりません。こうなると、毎日、新規見込み客詣です。

「○○銀行です。はじめまして。本日は、新規ご融資の提案に上がりました・・・。」から始めます。新規口座の開設を飛ばして、直球勝負です。

月末10日間の集中力は今振り返ると相当なものだったと思います。不思議なもので、終わってみると毎月3件のノルマを営業の全員が達成しているのです。

今でも偶に当時の同僚と顔を逢わせると「○○さん、元気?」とその上司の話題がでます。それくらいインパクトがあったのです。自分は銀行を辞めてからお会いする機会がありませんが、熱血パワー、鉄拳制裁ありの例えるならば、星野仙一氏を地で行くような(実際に星野さんにお会いしたことはありませんが・・・)方でありました。

最近、金融マンのみならず種々の営業マンとの会話の中で「不景気で・・思うように営業の成果が出なくて・・」と言う言葉を耳にします。そんな時、”もっと自分にプレッシャー”かければ、この時代でも出来る方法があるはずなのに・・”まだまだ甘いなぁ・・・と思います。

このようなカリスマタイプの上司、今では少なくなったと聞きます。
自分もその後の人生において、同様のタイプにお目にかかったことがありません。

それだけに良い経験をさせてもらったと感謝するとともに、懐かしく思います。

p.s 「野村ノート」が売れているそうです。野村さんって、どんな上司だったのだろう?・・ちょっと読んでみたくなりました。

(法人税)慰安旅行

従業員レクリエーション旅行の場合は、その旅行によって従業員に供与する経済的利益の額が少額の現物給与は強いて課税しないという少額不追及の趣旨を逸脱しないものであると認められ、かつ、その旅行が次のいずれの要件も満たすものであるときは、原則として、その旅行の費用を旅行に参加した人の給与...