
若い頃サッカーを嗜んだことがある人は、その一見簡単に見えるプレイが、そう容易くないことを知っています。
我々が目にするプレイ。テレビで見るのもスタジアムで見るのも、何れも3D。グランドより高い位置からの観戦なのです。
グランドに立っている選手は、2D。基本的には、平面視界から味方との距離感を察知し、パスを出す。
アルゼンチンのメッシ選手は、横にも後ろにも目が付いている・・なんて言われたりするが、2Dの世界で3D的なプレイが出来る選手が、要するに一流プレイヤーであり、それでも完璧ではない。
昨晩行われたW杯決勝トーナメント2試合。そこで生じた大きな判断ミスが勝負の別れ道となった。
イングランドVSドイツの試合をリアルタイムで見ていた時、事は起こった。
観戦者は、リプレイを見るまでもなく、ゴールであることは判っていた。
なのに何故、審判はミスしてしまったのか。プレイヤー同様に審判もグランドに身を置く。この立ち位置(2D)が原因なのだ。上空や斜め上から見れば簡単に判断できることが、グランドの立ち位置・平面視界では、判りにくい。審判も人間である。普通の人より動体視力が優れているとはいえ、一瞬の事象に錯覚が生じることは当然にある。
アルゼンチンVSメキシコの試合でも審判のオフサイド判定がなかったことが話題になっているが、こちらも同様だ。
サッカーにとっての1点は、他のスポーツと比べて非常に重い。
だからこそ、少なくともゴールに関わるプレイの中で、怪しいものについてはリプレイ導入(ビデオ判定)がされるべきなのかもしれません。
W杯という大舞台。決勝までのゲームで2度と起こらないことを祈りたい。